小説「小説家の秘め事」第1話
15/08/31 02:04
私、望月倫子40歳。
平凡な主婦の傍ら売れない小説家をしている。
主人は普通のサラリーマン、望月トオル45歳。
ある日の朝食での会話
「ねぇトオル、今夜の晩御飯外で済ませて来てもらいたいんだけどいいかな?」
「いいけど珍しいね。何かあるの?」
「新しい小説の執筆を頼まれてね」
「ほんと?凄いじゃん!」
「でしょ〜?で、編集長が今日夕方から打ち合わせしたいって」
「オッケー、そう言う事なら喜んで外で食べて来るよ」
「良かった、ありがとう」
そしてその日の夕方
打ち合わせで編集長が口にしたのは
「今回、倫子ちゃんには不倫をテーマとした小説を書いて貰おうと思ってるのよ」
「不倫…ですか?」
「そう。それで差し絵には芹沢タケルさんって漫画家にお願いしてあるの」
「はぁ…」
「で今日は芹沢さんと顔合わせって事で来てもらってるのよ。芹沢さん、どうぞお入りになって」
暫くして彼が入って来ました。
「こちらが今回差し絵を担当して頂く芹沢さんよ」
「初めまして、芹沢です」
「は、初めまして望月です。宜しくお願いします。」
すると彼も優しい眼差しで「こちらこそ宜しくね」
あれ?
何だろこの今まで感じた事のない胸騒ぎ
これが私と彼との出逢いでした
つづく…?
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